Making Of LZ III 8 : Bron-Yr-Aur Cottage

f:id:dummy_page:20200507213906j:plain — Bron-Yr-Aur

Bron-Yr-Aurはウェールズの田舎にあるコテージです。

ツアーの喧騒から離れて、ジミーとロバートは自然に囲まれて曲作りをしました。

電気もないコテージで共同生活をしたとか。

Led Zeppelin IIIにアコースティックの曲が多かったのはそのためです。

。。。とかなんとか。ツェッペリン・ファンにとっては有名な話ですね。

Bron-Yr-Aurに滞在した時期は、70年の春といわれていますが、具体的にはいつごろだったのでしょう。前回の記事で、スケジュールを見返しましたが、3月の中旬と4月の下旬に空きがあるものの、ちょっと期間が短そうですね。

Led Zeppelin III Super Deluxe Editionのブックレットに掲載されているBron-Yr-Aurでの写真は、5月と紹介されています。

ただ何枚かの写真を見ると木が枯れていて、本当に5月なのかな？という気もします。ウェールズの気候は、東京の3月くらいでしょうか？だったらそんなものでしょうか。

ジミーはコートを着ていて(6月28日のBath Festivalでも着ています)、二人のローディーは上半身が裸です。寒いのか暑いいのか、よくわからないですね。

でも、まあ。。。やっぱり5月が有力かな？と思います。

このとき録音された音源は二種類現存しています。

電気もない。。。という話の通り、アコースティック・ギターと歌だけの演奏です。レコーダーはバッテリーで駆動したのでしょうか。

収録内容は以下です。

tape 1　
1 Guitar Instrumental (Rover?)
2 Guitar Instrumental #1
3 Poor Tom (scat)
4 Guitar Instrumental #2
5 Guitar Instrumental #3
6 That's The Way takes 1-5
7 Friends take 1
8 Bron-Yr-Aur takes 1-3
9 Guitar Instrumental #4
10 Guitar Instrumental #5
11 Friends takes 2-3

1では"The Rover"に近いフレーズが聴けます。2本のアコースティック・ギターが左右から聴こえてくるインストルメンタル曲です。

2,5は繊細なメロディーのインストルメンタル曲です。

3にはまだ歌詞はなく、でもレコードで聴けるメロディーをスキャットで合わせています。ところどころ手拍子が入っていますね。

4は牧歌的なインストルメンタル曲です。2本のギターで演奏されています。左がアルペジオ、右がメロディーです。

6には歌詞がついているテイクもあり、レコードで聴ける演奏に近い状態です。

7,11はまだまだ完成には遠い状態ですね。コンガも入っているようです。

8はほぼレコードで聴ける演奏に近いテイクと、さらに少し発展したテイクが収録されています。

tape 2
10 I Wanna Be Her Man
11 Down By The Seaside takes 1-6
12 Guitar Instrumentals #1-13
13 Down By The Seaside takes 7-9
14 Guitar Instrumentals #14-17

10は未発表曲です。

11,13は"Down By The Seaside"に聴こえる部分とそうでもない部分と。まだ完成には遠い状態ですね。同じところを何度も繰り返していたり。。。

12,14はまだまだ曲のかけら、種を探しているような演奏ですね。

ここで聴ける演奏は、まだ完成には遠いものばかりですね。
音もちゃんとした録音とは言えません。

比較的完成度の高いものは、”That's The Way"と"Bron-Yr-Aur"でしょうか。
この二曲は、このあとすぐ、6月28日にライブ演奏されることになります。

またLed Zeppelin III以外のアルバムに収録された、"Poor Tom", "Down By The Seaside", "Bron-Yr-Aur" といった曲も録音されていて、なかなか興味深いです。