Making Of LZ III 10 : Olympic Studios 1

今まではリハーサルやライブの話でしたが、これからしばらく2014-15年に発売されたリマスター音源を中心に聴いていきたいと思います。

Super Deluxe Editionのブックレットには、Companion Disc に収録された曲についてテープの録音データが掲載されています。録音データの一部には日付も書いてあって、これを参考に日付順に追いかけていきます。

ただこの日付、どう考えたらいいでしょう。ベーシック・トラックを録音した日。すべてのトラックが録音された日。ミックスができた日。。。いろいろ考えられます。

Companion Disc に収録された曲には、トラック・シートにヴォーカルが割り当てられていても、ヴォーカルが入っていない場合があります。多分データはマルチ・トラックのリールのもので、Companion Disc に収録された曲がミックスされた時点では収録されていなかった可能性がありますね。

とすると、録音データに記載された日付は、ベーシック・トラックを録音した日か、すべてのトラックが録音された日で、どちらかというと前者の可能性が高いのかなと思います。

---

日付の古い順に追っていくとOlympic Studiosでは、5月29日、30日、6月3日、5日、10日と記録されています。日にちが飛んでいますが、間の日にはオーバー・ダビングやミックスなどの作業が行われた可能性はありますね。

まずは5月29日Olympic Studio 2での録音から始めていきます。

この日は"Hey Hey What Can I Do"と”Immigrant Songが”録音されました。

こちらは"Hey Hey What Can I Do"のトラック・シートです。

f:id:dummy_page:20200505212449j:plain

(track 9と11にはテープが貼ってあってよくわかりませんが)マルチ・トラックにどのように楽器が割り当てられて録音されたかがわかりますね。

track 11～13は字の太さが違っていて、その他のトラックとは別に記入した可能性があります。12はヴォーカルなので、オケ完成後に別途録音したのでしょうか。VOXは他の曲にも記載がありますが、VOXのエフェクト機材の出力でしょうか。

また、SPEED IS ????① とありますが、????の部分はなんと読めばいいでしょうか。走り書きは今となってはなかなか読み取ることが難しいです。

この曲は、2015年に発売されたリマスター音源ではCODAのCompanion Discに収録されました。Companion Discにはたいていの場合アウトテイクが収録されますが、この曲については例外で、完成ヴァージョンが収録されました(もともとシングルB面だったから?)。これまで聴いてきた馴染みのある音源ですね。

こちらは曲名だけですが、"Immigrant Song"です。

f:id:dummy_page:20200505212515j:plain