よく、永遠の詩について「切り貼りをした」、「本当のライブではない」といった話を耳にします。
実際のところ、どのように録音されたのでしょうか?
こちらに1976年に行われたEddie Kramerのインタビューが掲載されています。
https://www.americanradiohistory.com/Archive-Recording-Engineer/70s/Recording-1976-12.pdf
とても興味深い内容です。
内容をまとめると、こんな感じでしょうか?
- 当初の話とは異なり、映画を作ることになって16トラックのうち、同期チャンネルを除く15トラックを使って録音することになった。
- Bearsville Truckを使った。※ウッドストックにあったBearsvilleが持っていたモービル・スタジオでしょうか。
- https://en.wikipedia.org/wiki/Bearsville_Studios
- 604と多くのShureミキサーを使った。※604は何を指すのでしょうか?
- 4本のマイクを交差するように配置した。※マイクの向きについては、文章を読んでもちょっと微妙。正確なところは自信がありません。。。
- QUADで再生することを前提で録音した。
- Electric Lady Studioで、8トラックのテープにミックスダウンした。8トラックのうち6トラックを使った。
- 5トラックのうち4トラックはQuadミックス、1トラックは同期用、もう1トラックはヴォーカルのみ。
- 前方両側に楽器が配置され、対抗する隅に楽器のエコーが配置されている。MSGの真ん中にいると感じさせるようになっている。
- ロンドンのTwickenham Studiosで変換したが、うまくいかず、ロサンゼルスでエディがイコライザー作業を行った。
- 映画では4トラックステレオとなり、前方に3トラック、後方に1トラックモノが配置された。
- Quadミックスはすばらしい出来だったが、4トラックではその効果が失われてしまった。
- ワーナーは、本来のドルビーとイコライザー・スピーカーによる音響は高価であるために採用を見送った。
- ペイジはQuadと4トラックの違いをよく理解していなかったのではないか。
- エディによるミックスは映画に使われなかった。
- 8トラックのQuadは出来がよかったため、左右のフロントとバックを組み合わせて、ヴォーカル・トラックを追加してアルバム用のミックスを作った。
- 作業は簡単で2週間で済んだ。
もともとの文章ではQuadミックスについてかなり期待を持たせるような内容を話しています。ぜひ聴いてみたいところですね。
こちらはpdfに掲載されていた図です。Quadミックスの定位とドラムのマイク配置を示したものでしょうか?