ステレオ盤は1950年代終わり頃に出回り始めます。
そのころのジャズのステレオ盤のレコードを聴いてみると左右に楽器が分かれて収録されていることが多いですね。
左右に収録されている楽器がないため(センターに定位している楽器がない)、中抜けと呼ばれる状態になっています。
当時はトラックの数も少なかったため、いくつかの楽器を左に、残りの楽器を右にという具合に収録していたのでしょうか。
ミキサーで特定の楽器を左右ともに収録してしまうとモノラル盤を作るときに困ってしまいますね。
左右きっちりに楽器が分かれた状態で収録しておけば、ステレオはそのままでモノラルはミックスをすることで、音量のバランスが崩れることはありません。
でもジャズのように同時にせーので録音する音楽の場合、音が被らないように収録するのは面倒だったでしょうね。。。
中抜けしたステレオ盤も聴きづらいものです。。。
そういえば初期の録音ではステレオとモノラルと二人のエンジニアが収録していたこともあったと聞いたこともあります。それもまた大変ですよね。
中抜けしていない現在の音楽のようなミックスでステレオ盤を作る。しかも手軽にモノラル盤もミックスできたらいい。
当時はそんなニーズがあったのかと思います。