Hard Way To Heaven 27 : Stairway To Heaven Sunset Sound Mix

Sunset Sound Recordersでのミックス。

数曲だけですが公式に発売されていて、簡単に聴くことができます。

今回はFour Symbolsのcompanion discに収録された、Stairway to Heaven Sunset Sound Mixについて書くことにします。

ジミーとアンディ・ジョンズは、ハリウッドのSunset Sound Recordersに着いたのは、おそらく71年の2月8日頃だったかと思います。

Stairway To Heavenのミックスは、9日に行われました。

ごく最初に作業した曲ということになりますね。

2月9日というと、カリフォルニア一帯を震源にしたM6.6の大地震があった日でもあります。死傷者も出たり、ダムが決壊したりもしたそうです(本当にレビー・ブレイクですね)。

Going To Californiaの歌詞には、”Mountains and the canyons start to tremble and shake”というくだりがあって、これはこのカリフォルニアの地震について歌ったともいわれているようです。

大きな地震があったのに、よくミックス作業ができたものだと不思議に思います。

作業ができたということは、とりあえず電気は通っていたのでしょうね。。。

Stairway to Heaven Sunset Sound Mixですが、2014年に初めて公開されると聞いたときには、どんなものなかと、とても気になったことを憶えています。

昔のインタビューや伝記では、スタジオで聴いたときには素晴らしい音だったのに、ロンドンで再生したときには、高音域が失われたという話でした。

そんなことがあるのか。。。。

「奇跡　ジミーペイジ自伝」では、ジミーは、モニターが全く見当違いの音像を示していたのでは?なんて回想しています。これは昔から言われていた話ですね。

またジョンジーは、ロンドンの地下鉄で使われている磁石でテープが消去されることがよくあったので、Sunset Studio Mixのテープにも同じことが起きたのでは?と考えたようです(磁石というとモーターに使われていると思うのですが、それほど磁力って強いのでしょうか?)。

実際に聴いてみると。。。残響がかかった、少し眠い感じの仕上がりですね。

アコースティック・ギターが正式版と逆になっていたり、リコーダーの音が遠かったり。ギター・ソロもバランスが違いますね。。。一聴してミックスも違うようです。

帯域が広くて平坦な特性のモニターを基準にミックスした音源を、かまぼこのような特性のモニターで再生すると。。。もしくは強力な磁力で高域が落ちたとか。。。

もしかしたらモコモコにもなるのかもしれないですが、どうも残響の感じからして違うんじゃないかな?とも思えます。意図をもってああいう音になったのではないか、と。

また、微妙にヴォーカルや、ギターに違いがありますね。別トラックに入っていた音を使ったのか、録り直しもしたのでしょうか⁇?

仕上がりは、これはこれで面白いのですが、ツェッペリンの楽曲としては、やはり正式版の方が合っているようです。

正式版は、Sunset Studio Mixを高域を維持するようにミックスしたもの、というわけではない、ということでしょうか。Sunset Studio Mixとはまた別な仕上がりを目指したのかな？と。。。

ずっと気になっていましたが、なるほど、こういうものだったのですね。

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