Hard Way To Heaven 36 : Headley Grange 以降をまとめ

以前、ヘッドリィ・グランジまでをまとめました。

今回はそれ以降のまとめです。

ツェッペリンは、71年1月の終わりまでヘッドリィ・グランジで録音作業を行いました。録音作業は完全には終了せず、手を付けていなかった曲(Four Sticksとか)を録音したり、ヴォーカルの入っていない曲(Going To CaliforniaやThe Battle Of Evermoreなどをロンドンで仕上げたはずです。

おそらく短い期間で一応は完成したと思われ、2月の始めにジミーとアンディ・ジョンズは、アメリカの西海岸にあるSunset Sound Studioでミックス作業を行いました。

この作業の結果は芳しくなく、アルバムを完成させる仕上がりにはなりませんでした。このときのミックスは、現在ではSunset Sound Mixとして、数曲(Rock And Roll, Stairway To Heavenなど)を聴くことができます。When The Levee Breaksについては、正式版がSunset Sound Mixでしたね。。。

3月から4月(BBCラジオ向けの演奏もこのときのものです)には、イギリス国内を巡るツアーが始まり、アルバムの完成は先送りになりました。多分アメリカから帰ってきたあとは、ツアーのリハーサルがあってアルバム制作についての作業は手が付かなかったでしょうね。。。

3月から4月のツアーでは、新曲(Black Dog, Stairway To Heaven, Rock And Roll, Going To California)が演奏されたようです。せっかくできた新曲を発売できない(というか完成もできていない)状態だったので、多分メンバーはやきもきしていたのではないでしょうか。

4月の中旬、下旬にツェッペリンが何をしていたのか、あまり資料はないのですね。ただ5月になると、数回のコンサートを行います。この時期はどうだったのでしょう、アルバム制作の作業をしていたのか、どうか。。。

5月のコペンハーゲンでは非常に珍しく、Four SticksとMisty Mountain Hopが演奏されました(おそらくツェッペリンがライブ演奏した唯一の例ではないでしょうか)。そういえばFour Symbolsは、全曲がライブで演奏された唯一のアルバムということになるでしょうか。曲の一部をちょろっと、ということであれば、聖なる館もそうかも知れません。

アルバムに手を付けた記録は5月半ばにありますね(When The Levee Breaks)。ロンドンのスタジオでリミックス作業を行います。アルバム全体を仕上げたエンジニアは誰だったのか。。。アンディ・ジョンズが担当したとか(一部だけ?)、他の人が担当したとか、あまりはっきりはしないのですが、とにかくこの時期に音の方は何とか完成したと考えてよいのではないでしょうか。

完成した正式版は、Sunset Sound Studioのミックスと比べてみると、聴こえなかった音が入っていたりで、単に音のバランスや味付けを変えただけではなさそうな印象です。

一方で、これまでSunset Sound Studioは、伝記などを通じて、エコーがかかったもやもやした仕上がりと想像していたのですが、案外普通だったなあと、曲によってはそう思える仕上がりのものもありました。まだまだ全体像をつかむには、分からないことは多いようですね。

またこの時点で、アルバム完成には、まだアートワークの問題が残っていました。

よく知られているように、Four Symbolsにはツェッペリンとわかる情報がアートワークにありませんでした。

これにアトランティック・レコードが難色を示し、アトランティックが折れる形で解決するまで、アルバムの発売は待たなくてはならなかったのです。発売できたのは11月だったでしょうか(大変でしたね)。

LED ZEPPELIN - CELEBRATION DAYS

Led Zeppelinの音源を少しずつ集めています。