来日公演の写真を見ているうちにちょっと興味が出てきました。
彼らはどのようにライブ・コンサートで音を出していたのでしょう。
ツェッペリンが活動を始める前の60年代中期までは、まだライブ・コンサートで大きな音を出すことができるPA装置はありませんでした。観客は楽器のアンプの音をそのまま聴いていたようです。
ロックへの関心が高まり、たくさんの観客が集まるライブ・コンサートが開かれるようになると、PAの需要は高まっていきます。
ツェッペリンも70年に入ると大きな会場で演奏することが多くなり、ツアーに自分たちのPAを用意して、大きな音を出したいと考えたようです。
そこで登場するのがSHOWCOという会社です。
70年代の初め、彼らはロック・バンドのツアーに付き添って、PA装置を貸し出し、エンジニアが音を調整するという仕事を始めました。
創業するとすぐにツェッペリンと仕事を得ることができ、71年のUSツアーから最後となる80年のヨーロッパ・ツアーまで、ずっとツェッペリンのコンサートを支え続けました。
写真は71年武道館での演奏の様子です。
70年代初期はステージの観客から見て右側にエンジニアがいて、音の調整をしていました。Rusty Brutscheというエンジニアの方が写っています。
ツェッペリンのコンサートの写真を見て不思議だったのが、床にモニター・スピーカーがなかったことです。この写真をみると、ステージに向かって設置されているスピーカーが見えます。これがモニター・スピーカーだったのですね。
ステージの最前列にいた観客も、メンバーの顔がよく見えたかもしれません。