日本盤の帯に"全世界同一音質云々"と記載されているPresenceですが、UK盤には音が異なる2種類の盤があります。
それらはマトリックス・ナンバーのサフィックスで見分けることができ、A面/B面がA1/B1の盤は中低音が大きく、A2/B2の盤は高音が大きく収録されています(中にはA1/B2のように数字の組み合わせが異なる盤も存在しますが)。
こちらはf特で、アキレス最後の戦いの冒頭20秒から70秒までを示しています。
こちらはA1/B1の盤。
こちらはA2/B2の盤。
ちょっと見にくいので、波形を重ねてみました。
黄色に色を変えた線がA1/B1、赤い線がA2/B2です。
違いは微妙ですね。
FFTの窓とサンプリング数によって多少波形は変わりますが、とりあえずBlackmanではこのように表示されます。
ところで日本盤とA2のデッド・ワックスにはATLANTIC STUDIOという手書きの文字が刻まれています。
両者の筆跡は同じ(特にUという文字はuと書いています)なので、世界共通というのはこれらの盤なのかも知れません。
こちらは日本盤のf特です。
A1/B1にも似ていますが、どちらかというとA2/B2に似ているでしょうか(ちょっと歯切れが悪いですね。)。。。
レコード・コレクターズ2015年9月号には、Ray StaffがロンドンのTrident Studiosでカッティングしたという記載があります。
ここでいうカッティングは世界共通盤に採用されず、Atlantic Studioで改めてカッティングされたものが採用されたのでしょうか。
またA1/B1がRay Staffがカッティングした盤なのでしょうか。。。