2014年~2015年に発売されたSuper Deluxe Editionには、ブックレットが一冊付属しています。
内容はさまざまで、珍しい写真やメモラビリアの他にマスター・テープの外箱も掲載されていますね。いろいろと書き込みがあって興味深いのでちょっと眺めてみましょう。
なぜかファースト・アルバムの外箱だけは掲載されていないので、まずはセカンド・アルバムから始めます。
写真はB面の外箱です。
箱には二枚の紙が重ねて貼られています。
最初に貼られた紙には、手書きで文字や数字が書き込まれています。
一番上にUSE THIS ONEと書かれていますね。これはいくつかマスター・テープがあって、そのうちのひとつ、これを使え、という意味なのでしょうか?
セカンド・アルバムのオリジナル盤は、SD8236というレコード番号をつけて発売されましたが、同じ番号でもいくつか音に違いのある盤があります。もしかしたらマスター・テープも複数あるのかも知れませんね。
19127という数字が大きく書かれていますが。これはUS再発盤のレコード番号、SD19127の一部です。
US再発盤と2014年のリマスター盤は、同じマスター・テープから作られたと言えそうです。
B面の箱だけですが、NO TONES / PROBABLY NON DOLBYと書き込まれています。
TONEというのはカッティングの際にレベルの目安となるトーン信号のことかと思われますが、それが入っていないのですね。また多分ドルビーもかけられていないだろう、という記述もあって。。。どうも素性が怪しいマスターに思えてきます。
STLとは何でしょうか? standard levelのことでしょうか?
1kHz -2/-3 の-2と-3は、左右のチャンネルを分けて書いているのかも知れません。
2dBと3dBずつ下げているようです。SIDE 2の1kHzは-3/-3と揃っています。
10kHz -1 は、左右とも同じレベルでということでしょう。Heartbreakerのみ、-2となっています。
50Hz +2 は、A面、B面共修正の痕があるので、マスタリング中に試行錯誤したのかも知れませんね。