オリジナル盤とファースト・プレスというコトバ、人によって定義が少しずつ違っているようです。
このブログでは、初回発売時のレコード番号で販売された盤をオリジナルとして書いています。
たとえばファースト・アルバムは、US盤であればSD8216、UK盤であれば588 171となります。
また発売された国ごとにオリジナル盤があるものとしています。
そのバンドの出身地の盤をオリジナルとするという考えもあるのですが、ツェッペリンの場合イギリス出身だけれどアメリカのレコード会社と契約したため、ちょっと複雑ですね(各国盤の中のオリジナルはどれ?という考え方であれば、US盤になるでしょうか)。
ファースト・プレスについては、最初にカッティングされたラッカー盤を元に作られたレコード盤を指します。
ラッカー盤もレコード盤の直接の元になるスタンパーも寿命があって、ずっと使い続けることはできません。
販売数が少なければ一枚のラッカー盤で足りるのでしょうが、ツェッペリンの場合は大量の需要に応えるため、初回発売時に複数のラッカー盤を準備しなければなりませんでした。
このブログでは初回発売時に作られたラッカー盤が複数であれば、それらをファースト・プレスとして書いています。
たとえばセカンド・アルバムについては、US盤はマトリックス・ナンバーのサフィックスがA、B、Cの盤、UK盤はA2/B2の盤です。
セカンド・アルバムの場合、US盤は需要に応えるために3枚のラッカー盤をカッティングしなければなりませんでした。イギリスでは1枚でよかったのかも知れません(もしかしたらB4という盤も最初にカッティングされたのかも知れないのですが)。
ラッカー盤はカッティングされるたびにサフィックスが更新されます。
US盤の場合はA⇒B⇒Cという順。UK盤の場合はA1/B1⇒A2/B2⇒A3/B3という順になります。
US盤はアルファベットで更新を表します。
一方、UK盤は面を示すA,Bに続く数字が増えていきます。
サフィックスには、ファースト・プレスなのに数字が2だったり、2や5は見つかっているけれど3や4はないといった例もあります。おそらく欠けている数字にあたるラッカー盤も作られたのでしょうが、品質に問題があるなどの理由で製品に使われることなく廃棄されてしまったのだと考えられます。