レコード盤の音を左右するマスタリング。
四枚目あたりから統一する取り組みが始まりましたが、本作では一休みです。
たとえばUS盤、UK盤、日本盤を聴いてみると、それぞれの音に違いが出ています。
本作のマスタリングについてはレコード・コレクターズ2015年の9月号に詳細が記載されているので、興味のある方は是非読んでみてください。凄く興味深い内容です。
左は9月号。3月号にも情報が記載されています。
エンジニアはTrident Studiosに所属していたRay Staffだそうで、本人の話によると各国向けにラッカー盤を19枚製作したとか。
19枚のラッカー盤を作ったのに音が違う。ということは予定通りに使われなかったということでしょうか。
19枚のラッカー盤はどうなったのでしょう。
後付けで理由を考えてみれば、いろいろと思い浮かぶのですが。。。
作ったラッカー盤が19枚もあったといっても、当時のZeppelinの販売数には足りなかったのでしょうか?
アメリカ国内だけで予約は100万セットあったという話を聞いたことがあります。
19枚のラッカー盤はヨーロッパ向けに使われ、アメリカには改めてカッティングし直したとか(US盤のデッド・ワックスにはアトランティックのエンジニアの署名が刻まれているので)。。。
今手持ちではないのですが、オリジナルのドイツ盤、オランダ盤、フランス盤などを聴いてみればヒントが見つかるかも知れません。UK盤と同じ音であれば19枚のラッカー盤の行方が想像できそうです。
写真は各国盤です。ほとんど同じつくりで、一目見てすぐにわかるのは帯がついている日本盤ですね。