Making Of LZ III 9 : Headley Grange

Headley Grangeはハンプシャー州にある古い建物です。

1700年代の終わりに建てられ、救貧院として利用されていたこともあったようです。

1960年代には、ミージシャン達がスタジオよりも自由な環境を求めて、録音の場として利用するようになりました。

ツェッペリンも何度かここで録音をしたのですが、Led Zeppelin IIIを製作する際は、Bron-Yr-Aurでの曲作りを終えたあとで利用したと思われます。

そういえば、90年代に発売されたリマスターCDのブックレットには、楽曲の録音した場所としてHeadley Grangeが記載されていました。ところが2014年に発売されたリマスターではHeadley Grangeの名前は消えてしまっていますね。

Headley Grangeで録音されたとされる音源を聴いてみると、どうやらレコードに収録する音源を録音するのではなく、リハーサルのために利用したようです。

曲の完成度は低く、音質もあまりよくないです。もともとHeadley Grangeは普通の建物だったため、録音の際はモービル・スタジオを用意しなければなりませんでした。多分このときには、リハーサルの記録として、そのへんのレコーダーを使って録音したのだと思います。

録音の中身ですが、収録曲はこんな感じです。

1 Immigrant Song
2 Out On The Tiles
3 Bron-Y-Aur
4 Poor Tom takes 1 - 2
5 Hey Hey What Can I Do

1,2はメンバー4人が参加していて、音を探っているような雰囲気ですね。歌はまだできておらず、レコードで聴ける歌メロにスキャットで合わせています。

3 にはコンガが入っています。また子供の笑い声も聴こえます。メンバーの誰かの子供でしょうか。

4,5はアコースティック・ギターにスキャットで合わせています。まだ完成には遠いという感じですね。

"Bron-Yr-Aur"での曲作りがうまくいったので、他のメンバーも呼んでリハーサルをしようと考えたのでしょうか。

"Bron-Yr-Aur"では電気が使えなかったので、場所を変えようと。

メンバーの家族も呼んで楽しくやろうぜ！ただ録音機材はそのへんのありあわせで。。。とかなんとか。

6月28日にはBath Festivalというイベントがあって、ツェッペリンも出演しました。

このときコンサートのセットリストが一新され、Led Zeppelin IIIに収録された曲もいくつか追加されました(それより前の6月22日のReykjavík公演から変わっていると思うのですが、"幻惑されて"の映像が一部残っているだけで確認できません)。

演奏された曲は、1月の時点ですでに演奏されていた"Since I've Been Loving You”に加え、"Bron-Y-Aur”、"That's The Way"、"Immigrant Song"でした。

ただ"Immigrant Song"については、まだ歌詞が完成しておらず、勢いに任せてごまかしながら(？)歌っていて面白いです。

LED ZEPPELIN - CELEBRATION DAYS