Making Of LZ III 26 : CODA work tape

まだ触れていなかった音源、続きを書きます。

今回はCODA work tapeです。

そう呼ばれている通り、CODAを製作する過程で作られた音源だと言われています。

このテープのマスターに近いものをお借りすることができました。

ちょっと聴いてみましょう。。。

内容は以下のように、CODAの全曲に加え、"Suga Mama", "Poor Tom", "Walter's Walk", "Ozone Baby"の四曲が収録されていますね。

We're Gonna Groove
Poor Tom
I Can't Quit You Baby
Walter's Walk
Ozone Baby
Darlene
Bonzo's Montreux
Wearing and Tearing
--
Suga Mama
Poor Tom
Walter's Walk
Ozone Baby

CODAの全曲を収録した方は、一応正式版に倣ってミックスされて並べられた形をとっています。こんな感じにまとめようか、と方向性が決まった段階で作られたラフ・ミックスでしょうか。

残りの4曲の方は、完成度が低く、その前の段階で作られたものでしょうね。

収録曲のうちLed Zeppelin IIIを制作した時期の曲というと、"Poor Tom"が挙げられますね。この曲はCODAの全曲を収録した方と残りの4曲の方と、両方に入っています。

前者は正式版に近く、ヴォーカルが入っています。後者はCODAのcompanion discに収録されているものに近く、ヴォーカルが入っていません。

work tapeのヴォーカル入りと、正式版を比べてみることにしましょう。

全体から受ける音の印象はちょっと違います。ただ、これがマスタリングによるものなのか、ミックスによるものなのかは、うーん、何とも言えませんね(両方かもしれません)。

演奏はほぼ一緒ですが、若干違いがあることに気が付きました。ぱっと聴いてみた限りですが、work tapeのヴォーカル入りの方では、最後の部分で奔放に演奏されているベースが入っていました。この演奏、正式版では気になったのか、カットされていますね。

work tapeのヴォーカルなしとcompanion discを比べてみると。。。

演奏は一緒ですが、収録時間が全く違いますね。おそらく、work tapeで冗長な部分(ドラムだけ延々と続くところなど)を削ってできたのがcompanion discなのかと思います。

削ったのは。。。2015年のリマスター盤を制作する時点でしょうか、やっぱり。Companion Discに入れたときヴォーカルがなくて間延びしてしまうのを避けたのかもしれませんが、ここは本来(?)のまま収録してくれた方がよかったと思います。

以前、"Poor Tom"はCODAが制作されるまでヴォーカルがなかったのではないかと書きました。 work tapeのヴォーカルなしとcompanion discはどちらも70年に録音されたままの状態を収録しているのかも知れませんね。

そうそう、残りの4曲に入っている"Poor Tom"は、"Suga Mama"から続いています。CODA制作の過程ではこんな曲順を考えていたのでしょうか。

場合によってはCODAは”We're Gonna Groove”からではなく、"Suga Mama"から続いていたかも知れませんね。

LED ZEPPELIN - CELEBRATION DAYS

Led Zeppelinの音源を少しずつ集めています。